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季節の変わり目や天気の変化によって頭がぼーっとしたり、重だるかったり、頭痛薬が常備薬として欠かせない、という方も少なくないのではないでしょうか。
今回は私たちを悩ませる頭痛についての理解を深め、対処法とそれぞれの頭痛の原因を知り、ベストな対策を取る為の指針の一つにして頂けたらと思います。
〜目次〜
・鎮痛薬があまり有効に作用しない
・音に敏感になる
・光が過度に眩しく感じる
・ニオイを感じやすくなる
・動くとズキズキ痛みが増す
・目の奥に痛みを感じるetc,,
これらの症状は数時間で収まる方もいれば、数日断続的に続くことも少なくありません。
一般的に男性よりも女性の方が低気圧による影響で頭痛をはじめとする体の不調を感じやすいとも言われています。
また、頭痛を発症してから薬を飲んでも効かないことが多い、というのも特徴の一つです。
このことから頭痛薬の量や頻度がいつの間にか増えてしまうことにもつながり、かえって頭痛を悪化させてしまうことも少なくありません。
これは直観的にわかる方もいらっしゃるかもしれません。
私たちの体は常に外界の環境にさらされています。
気温の変化、湿度の上がり下がり、気圧etc..
それらに抗うように体の中は常に一定レベルに保とうと、自律神経の調整機能が働きます。
よく雨が降ると古傷が痛む、と言いますが、この原因の一つとして考えられているのは、自律神経の一つである交感神経の活動が活発になることです。
それによって、ノルアドレナリンという物質が血中に流れ、
・痛みを感じる神経を過敏にする
・同時に血管を縮める働きをする
などの作用を体にもたらすと言われています。
常に変化する気圧の脅威から体を守ろうとしてくれているということですね。
頭痛を理解する上でこれらの違いを知ることは重要と言えます。
なぜなら、二次性頭痛の特徴は以下のような重篤な脳の疾患に関係してくるからです。
・くも膜下出血
・脳梗塞
・脳腫瘍etc..
これらの重篤な病気が原因で起こることもあり、一次性頭痛とは緊急性が違うものです。
手足のしびれ、麻痺、ろれつが回らない、今まで感じたことがないような痛みを感じた場合、すぐに医療機関を受診されてください。
対して一次性頭痛は、次の3つに大きく分類されてます。
・緊張性頭痛
・片頭痛
・群発頭痛
これらは脳や他の重篤な疾患が原因でない場合に起こるもので、日常的に起こりうる
多くの方が経験する頭痛です。
首や肩の筋肉の緊張、肩甲骨周りの可動域の低下による背中のこわばり、が原因になることが多い為、まずはしっかり筋肉の柔軟性を取り戻す対策が必要です。
筋肉の中にできる固いしこりのようなものをトリガーポイントと言いますが、それが引き金となり、頭の後ろや側面に痛みを自覚し、頭全体に重しを乗せられているような感覚を覚えます。
【対処法】
①これ以上の負担をかけない
②既にたまった負担を軽減する
これらが最善策と考えられますので、
・首と肩のストレッチをこまめにする
・首を前に突き出した姿勢を長時間しない
・患部を温めることで血行をよくする
を実行して対処しましょう。
血管が拡張することで周りに張り巡らされている神経組織が刺激された結果、痛みを感じると考えられています。前兆として光がキラキラして見えたり、気持ちの悪さ、眠気を感じることがあります。
時に週末頭痛とも言われるように、平日の激務から解放された週末の安堵感から血管が拡張しズキズキした拍動するような痛みに発展することがあります。
寝不足や反対に寝すぎが原因になることもあります。
また、性格などの内面の特性として、完璧主義の頑張り屋さんや細かいことを気にしすぎる人がなりやすい傾向にあるとも言われています。
発作が起きた時の応急処置は、
・暗い部屋でまずは横になること
・こめかみを冷やすこと
・静かな環境に身を置くこと
などが推奨されています。
そしてこの片頭痛の一種として挙げられるのが、気圧の変化で起きる天気頭痛です。
同様の対処が応急処置として良いと考えられます。
最新の研究でもいまだに多くの事は解明されてませんので、まずは速やかに医療機関を受診されるのが先決です。
キリで目をくりぬかれるような痛み、と表現されることもあるくらい、激痛のあまり涙が勝手に流れてくることもあるようです。比較的男性に多いとされているのがこの頭痛の特徴です。
天気頭痛は最近の研究で、耳の奥に位置する内耳という所が過敏に反応することで起きるものだということが分かってきています。
耳周りの血流が悪くなることも反応を過敏にしてしまう原因の一つとされ、症状が出る前の予防法として、耳をつまみ、上、下、横に広げる、などで耳周りをストレッチすることが推奨されています。
また、普段から運動習慣をつけることでも、天候の変化によるストレスへ体が対応しやすくなるでしょう。なぜなら、汗をかくことや心拍を上げること、筋肉の収縮や血流を促すことは、自律神経のストレス耐性を上げることにもつながると考えられる
からです。
Q.頭の片側だけが痛むのですがこれを片頭痛と言うのでしょうか?
A.必ずしも片側だけに痛みが出るから片頭痛ということではありません。
季節によって、また朝晩の時間帯によって、あるいは今日は右側、明日は左側などのように変動します。
Q.片頭痛と緊張性頭痛は何が違うのでしょうか?
A.大きな違いは血管が拡張することによるものなのか、または収縮させられて締め付けられることによるものなのかの違いです。
原因は様々ですが、片頭痛は気圧の変化や、土日で仕事がお休みになるとなぜか痛む、のように環境の変化、自律神経の影響も受けます。
緊張性頭痛はその名のごとく、筋肉の緊張が原因になりますので対処法は原因となっている筋肉の緊張を取るということに加えて、血管の締め付けを取る為の体の使い方などをしていくと根本的な改善につながります。
Q.サプリメントで頭痛は治りますか?
A.改善するかどうかはサプリメントの種類と目的によって変わってくると思われます。
例えばマグネシウムなどのミネラルが頭痛の緩和に効果的であるというデータを示したものもあります。
ただし、まだまだ根拠に乏しいものも多くサプリメントに過剰に期待はできないケースが少なくないです。
Q.頭痛薬が徐々に効かなくなってきた気がします。
なぜでしょうか?
A.薬に対する耐性ができてしまったものと思われます。
同じ薬を長きに渡って飲み続けると体も慣れてきます。
また原因となっている頭痛が片頭痛なのか緊張性頭痛なのかによっても処方される薬が違ってくるように、現状で出ている頭痛に対して適切な薬でない可能性もあります。
ただ一つ言えることは、どうしようもない時に薬を併用し、根本的な解決に向けて専門家に頼ることも検討してみてください。
特に、デスクワークが多い方、運動不足気味の方、あまり過去にスポーツ経験が無い方、また体の柔軟性に自信が無い方は多くの場合、筋肉や血管へのアプローチをしていくと改善されるケースが多くあります。
Q.頭痛で辛い時の応急処置はありますか?
A.ズキズキと拍動するような頭痛、また目の前がチカチカしたり匂いが気になったりするタイプの頭痛は片頭痛の可能性が高いので、冷やすことを選択してみてください。
もちろん完璧な対処はありませんが、天気や気圧の変化も原因になっていることもありますので、部屋の明かりを少し落とし目にして安静にすることも大事です。
一方で肩や首に辛いハリやコリを感じている、また背中の方までこわばっている気がする、のようなタイプでは緊張性頭痛であることが考えられますので、首周りを温める(ホットパック)やお風呂に入るなどして緊張を緩めることがおすすめです。
Q.頭痛に良くない食べ物はありますか?
A.はい。
一般的には硝酸ナトリウムやチラミンと呼ばれる物質を多く含むものは大量にはおすすめできません。
サラミ、ハム、ソーセージなどの加工肉などは含まれています。
また赤ワインやチーズなどは鉄板の組み合わせですが、両者ともチラミンなどのアミン類を含みますので、片頭痛を引き起こす可能性を示唆されています。
ただし、大量に食べたらの話で、すべて食べ物が原因ということではありません。
Q.頭痛に性格は関係しますか?
A.頭痛と性格を体系的に説明した研究はまだまだ発展途上です。
ただ、心理的な要因も体に及ぼす影響はあるというのは医学的な見解でもありますので、その側面からのアプローチも取り入れられると根本的な解決につながることもあります。
Q.片頭痛は痛みだけでなく他にどんな症状が出ますか?
A.光や音を避けたくなったり、匂いにも敏感になることがあります。
また吐き気やめまいなどの症状に悩まされる方もいます。
気力が湧いてこない、集中力の欠如など、心理的な面も含めて症状は多岐に渡ります。
気圧の変化による頭痛をはじめとした私たちが日常的に感じる頭痛への原因と対処、予防について考察してきました。
二次性頭痛や病気が発端となっている頭痛は速やかに医療機関を受診する必要があります。一方で緊張性頭痛頭痛をはじめとする一次性頭痛は病院の薬だけで対処できないこともあるのも事実です。
例えば痛み自体を感じなくする消炎鎮痛剤は、ある程度まで痛みを軽減することは可能だとしても、首の後ろの筋肉の緊張を解くことには不向きです。また元々その部分を固めてしまう原因を排除しない限り根本的な解決には至りません。
片頭痛や天気頭痛に関しても同様の事が考えられます。
もちろん、医療機関と連携していくことは必要な部分もあります。ただ、生活習慣を改善していくことで症状を緩和することができるのなら、将来的な薬の量も減らすことも可能になるかもしれません。
血管が拡張して痛みを感じる片頭痛も、普段から血管を収縮させていたら、いざ開いたときにそれだけ拡張と収縮の落差が大きくなることが想像できます。
天候のわずかな変化に反応した血管が少しだけ拡張しただけで、過敏に周りの組織を刺激してしまうことも考えられます。
普段から運動習慣や食習慣による予防、デスクワークや力仕事をする時の体の使い方に工夫するなど、できることがたくさんあります。
病院に行ってもなかなか良くならない場合、運動指導の一環としてストレッチやエクササイズ、姿勢を教えてくれる整体やカイロプラクティックも選択肢の一つに入れてみるのもいいかもしれません。